変わらない変化。

現在、趣佳についてというコンテンツを書き直そうとお店をオープンする頃のデザイナーさんとのやりとりを見直しながら、その頃を思い出しています。
とにかく熱いなぁと。ああしたい、こうしたいに溢れていて、メールの返信につきあってくださっていたデザイナーさんには感謝しかありません。
みなさんは趣佳にどのようなイメージをお持ちでしょうか。最初は玉木新雌さんのお店とよく言われました。今はうつわのお店と言われます。趣佳の、となりができて「うつわのお店やけど、洋服もあるんやんなぁ」と認識していただいてるお客様も増えたかなぁと感じています。それが浸透しきらないままに、今月から少しずつ生活道具が入荷してきます。
今までも「暮らしの道具」として松野屋さんや木村硝子さん、松屋漆器店からいいものを入荷してきましたが、今回はまた違った分野の道具が入荷します。
まずひとつめ。
熊本県で約50年以上、竹のお箸だけを作り続けてきた「ヤマチク」さんのお箸。
今回は大人の食卓をイメージし、仕草がきれいに見える長めのお箸を選びました。こちらはすでに店頭でご紹介しております。
ふたつめは、
新潟県燕市でステンレス製品を作られている宮崎製作所。割れない、お茶の香りがつかないステンレスの急須とヤカン。
ここまでは本日夕方よりWEB販売を開始します。詳しくはメルマガで。
まだ未撮影なのですが、
みっつめは、ambaiというブランドの卵焼き器やオムレツパンなど。土佐板の薄くて軽い、でも変形しないまな板やご飯をたく土鍋。
よっつめは、kaico。ご存知の方も多いかと思いますがプロダクトデザイナーである小泉誠さんが手がける琺瑯の道具。
いつつめは、「ありきたりなのに、使いやすい」をコンセプトに家事がたのしくなるような道具をつくられている家事問屋。
今決まっていて実際に入荷しているのは以上です。
実は創業当時の事業計画書には「暮らしの定番とこころの豊かさ」と書かれていました。
暮らしの定番=生活道具
こころの豊かさ=作家もの
そのようなお店にしたいと思っていたので、開業9年目にして少しそれにたどり着いたとも言えます。
世の中には、作家がつくる一点もの、工房で職人さん達が作る中量産もの、工場で機械をつかって作られる大量生産ものなど、たくさんのプロダクトがあります。趣佳のような小さなお店で取扱品目をどんどん増やしていくというのは、9年やってわかるのですが結構なチャレンジで、本当ならなにかに特化する専門店がいいと思うのです。だけど、暮らしのすべてを見るとそうではありません。お店として「変わらない不安」もあります。どしっと構えて変わらずに続けていくことができないのは、気がちいさいのでしょうね(笑)
これからもいろいろ変わっていくかと思いますが、ここは変わらないぞということで、趣佳という場について9年前に書いた文章のラスト1文を最後に。
「どこかの誰かの生活がたのしくなるお役に立てたり、一緒にいいなぁ!と共感できたり、いろんな縁がつながる場になれば、これ以上の喜びはありません。」